札幌に雪、北電再値上げ -北海道は冬の季節へ

今年の札幌の初雪は先月28日でした。未明から雨がみぞれに変わり、朝起きたら手稲山(ていねやま、札幌農学校寮歌で「夕焼け小焼けの棲むところ」と歌われました)がすっかり雪化粧をしていました。
 きのう(3日)からまた寒波が入り、大風の吹雪の後、今朝は少し積もりました。旭川では積雪23cmだそうです。強風で紅葉がほとんど落ち、これから札幌は冬に向かってまっしぐらです。
 そんな中、今月から北海道電力の電気料金が再び値上げされました。北海道では夏よりも冬に電気を多く使います。その時期に値上げされたのです。北電の再値上げについてボヤキます。

ボヤキが長くなってしまったので、目次と内容を示します。
 1.北海道電力再値上げ -原発が動かないから
 2.「オール電化」の値上げの悲劇
 3.北海道の電力事情
 4.太陽光発電の問題
以上を今回ご紹介しますが、私の気持ちからは紹介したいことが十分ではありません。
以下は次の機会に追加します。少々材料が足りなく、自信のある文章になっていない状況です。
 5.「新電力会社」について
 6.新エネルギーの可能性
取りあえず、拙速を重んじて1から4をご紹介します。
どうぞお好きなところをご覧下さい。

1.北海道電力再値上げ -原発が動かないから

昨年、電力会社は軒並み電気料金を値上げしました。各社で値上げ幅は異なりますが、昨年に続いて2回目の値上げをしたのは北海道電力(以下、北電)が初めてです。
今年の北電の値上げは、一般家庭で15.33%、企業で20.32%という大幅なものです(昨年の家庭用値上げは10.20%)。

値上げの理由は、原子力発電所が動かないからだといいます。
原発が動かないから、その分、火力発電を総動員しなければならず、石油など燃料費が円安で高いため、北電は大赤字で経営が成り立たないというのです。
北電は、去年の値上げの時も同じことを説明していました。
福島事故の後、北海道唯一の泊原発3基が動かないので電気料を値上げした。しかし、前回は原発がすぐに再稼働することを想定して値上げ幅を決めていたので、今でも動かない状況から、再び値上げをせざるを得ない、というのです。

私は開いた口が塞がりませんでした。「盗っ人、猛々しい」とすら言いました。
まるで、電気料金を上げることがすべて原発を動かせてくれない国や世論の責任だと言っているようです。その証拠に、北電はこのあと原発が再稼働すれば値下げしますと言っています。
泊原発を再稼働させるか、それとも電気料の値上げを続けるか、さあどっちだと脅しているように思えます。

北電は自ら身を切ることはなく(役職員の高給は減らしません)、消費者の気持ちを汲むこともなく、まるっきり「上から目線」で大幅な値上げは当然と言っています。
憤りついでに言いますと、北電は国の原発政策の優等生を自認していて、今回の値上げは原発を稼働させない国の責任だから、申請が認可されるのは当然と考えていた節が伺えます。
結局、値上げ幅が少し圧縮されて認可され、また、消費者のあまりの反発の強さから、来年3月まで値上げ幅を縮小しますとしていますが、各家庭で1か月1000円近く電気代が増えることは大きいですよ。
震災前の電気料金に比べたら来年4月からは1か月約2000円の増加です。

さらに、北海道では会社や商店、農業、漁業への影響が大きいです。
企業向け電気料の今回の値上げは2割を超えます。昨年の値上げと消費税の増税もあり、これまで企業努力で販売価格を上げなかった会社や商店は、これから先もそれを続けることができるでしょうか。
製品が値上げされれば、それを負担するのは結局消費者です。

農業では、北海道の酪農などは大規模経営でなんとかやり抜いてきました。そのために大きな機械や設備を導入しています。搾乳機や生乳の冷蔵設備などはすべて電力です。
漁業や水産加工でも、鮮度を保つための冷蔵・冷凍設備や製氷機が欠かせません。これらに必要な電気の値上げ分は相当な額になると考えられます。
北海道の電力消費者にとって今回の値上げはかなり深刻なものです。

2.「オール電化」の値上げの悲劇

北電はこれまで、「オール電化住宅」を推奨してきました。オール電化というのは、暖房、給湯、厨房など住宅の主要設備をすべて電力で賄うものです。
ガスコンロに代わってIHを利用し、安い深夜電力でお湯を沸かして、それを暖房、給湯、お風呂に利用します。
床暖房やエアコンを併設したり、家庭によっては灯油・ガスを使う場合もありますが、基幹はオール電化の暖房・給湯システムです。

そのオール電化の家庭が今回の値上げで大きな負担増加を強いられます。
値上げに当たって深夜料金を特別扱いしないので、1年間の電気料金は8万5千円以上も値上がりするということです。
北電が「安い深夜電力を使うのでお得ですよ」と勧めておいて、そこから一番値上がり分を取る、まるで詐欺ではありませんか。

確かに深夜電力の電気料金は割安なのですが、そのための設備と、運営費・維持費を考えると、必要な経費は安いものではありません。
勧められるままにシステムを導入し、安いはずの深夜電力が大幅に値上げされるとなれば、話が違うじゃないか、となるでは当然です。

オール電化をやめて住宅の改修を考える家庭が増えているといいます。
もし停電にでもなれば、オール電化の住宅はその機能をなくしてしまいます。
先の震災でも、電力に頼っていた家庭よりも、たとえば薪を使っていた家庭は、心理的を含めて影響が少なかったという話を聞いたことがあります。
生活のよりどころを1本に限るというのはちょっと怖いではないかと私は思います。

3.北海道の電力事情

北海道では電気の需要期は冬です。本州では夏の冷房・エアコンのために電力需要が大きく増えますが、北海道では夏はそれほど必要なく、冬の暖房などのために電力を多く使います。
北海道の暖房は今でも灯油がメインですが、ガスや電気を使うことも増えています。各家庭に普及した床暖房(これは気持ちいい暖かさ)はほとんど電気です。

さらに、北国は冬は夜が長いので街や道の照明でも電力を使いますし、道路の雪を溶かすロードヒーティングも多量の電力を使います。札幌市では、節電のためロードヒーティングを中止した道路が最近多いです。

北海道では、冬になると天気予報ならぬ「電気予報」がTVで発表されます。
北電の電力需給予測のことで、明日は電力需給は大丈夫、あさっては85%で少々危ないなどと報道されます。需給が逼迫しそうな時はさらなる節電をお願いしますというものです。

北海道は、本来はエネルギー資源が豊富で、水力発電も多くありますし、石炭の産地でしたから石炭火力発電所がたくさんあります。
北電は自社のその施設にはあまり注目せず、原発と石油火力発電ばかりに力を注いできました。
北電はLNG(天然ガス)発電、石油に比べて今は燃料費が割安だと言われている発電所を1基も持っていません。
これが、電力他社に比べて、原発がなくなれば経営に大きく影響する要因と指摘する意見もあります。
せめて石炭火力を、最新鋭の省エネ・環境対応タイプに変えていたらどうだったでしょうか。
実際、北電の燃料費高騰の救世主となったのは燃料の安い石炭火力だといわれています。

4.太陽光発電の問題

加えて最近の太陽光発電の普及があります。
北海道は天候の良さと、新しもの好きの気性もあるのでしょう、個人で太陽光発電を設置して余った電力を北電に売る人が多いそうです。
さらに事業目的で太陽光発電を売電したいという人や大企業を含む企業が多く名乗り出て、北電の経費の中でその電力買い取り費が目立って多くなったのだそうです。
本当かどうかわかりませんが、北電の経営を圧迫している経費は、実は、火力発電の燃料費ではなく、この太陽光発電の買い取り経費と原発用の経費だという噂を聞きました。

このたび、電力各社が条件によって太陽光発電の買い取りを拒否すると表明して問題になっていますが、北海道も同じです。
先日TVで紹介された人は、農地に大規模な太陽光発電施設を設置しました。
普通なら銀行は農家に100万円の融資をすることはありませんが、太陽光なら大丈夫と2億円を貸してくれたそうです。
皮算用では1年に2200万の収入があるはずでしたが、北電が電気を買ってくれないのでは収入はありません。残ったのは働かない設備と2億円の借金だけです。
なんとまあ、太陽光発電ばかりに傾いてしまった国の新エネルギー政策の見通しの甘さです。

取りあえず 2014.11.06

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「こんないいオヤジ」 こと 今内祥雅(こんない よしまさ) と申します。 60歳。札幌市で妻と2人暮らし。 元公務員、現在は自営などその日暮らし。 「プロフィール」をご覧ください。
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