囲碁、新世代

毎週日曜日、昼のNHK囲碁トーナメントを楽しみに見ていました(今年は終了)。
先週、今年度の決勝戦が放映されました。今年はとんでもないことになりました。
決勝戦は、伊田篤史八段(20歳)と一力(いちりき)遼七段(17歳)の対局です。
両者ともNHK杯初出場、以前では考えられない若手同士の決勝戦です。
囲碁界の若さの台頭について感想を書きます。

井山裕太棋聖(26歳、平成元年生まれ)は、昨年まで、囲碁7大タイトルの
6つを獲得し、全部を取ってしまうかと言われました(現在は4冠)。
囲碁界の新人類で、20歳という若さで名人位を獲得してから、あれよあれよと
いうまにタイトルを総なめに近く取ってしまいました。

井山棋聖は、石を打つというよりは、左手の細長い指でそっと置くという
打ち方です。ところが、要所要所で、これまで見られない奇手・名手を打ちます。
素人には到底理解できないのですが、解説者によると、「なるほど、こんな
手があるのか」という手だそうです。対戦相手もこれまで見たことがない手で
戸惑うでしょうが、その後の展開を考えると、まさに「要所」に石を打つのだそうです。
まだまだ7冠を狙えるホープだと思います。

将棋界では、谷川九段とか、羽生名人などが20歳代ですでに大活躍し、
若手の台頭は全く不思議ではありません。かえって、現在40代の羽生名人を
超える若手が現れないのかと言われるくらいです。
しかし、囲碁界ではなぜか若手の台頭があまり見られませんでした。
井山棋聖を除いて、若手の活躍はあまり注目されませんでした。

私の好きな囲碁棋士に小林覚九段がいます。最高峰・棋聖まで取った棋士で、
当時は20~30歳代の若手ですごい勢いでした。
彼が今年のNHK杯の準決勝一戦を解説しました。
明快で素人にもわかりやすい、いい解説でした。
その彼が「現在の若手の台頭は何故でしょうか?」と聞かれてこう答えました。

パソコンやインターネットの画面で盤面を理解できることではないでしょうか。
我々の世代は、どうしても実際の碁盤に石を置かなくては理解できません。
そのことを時間をかけて積み上げることが碁の修行だと思っていました。
ところが、現在の若手はパソコンの画面を見て一瞬で状況が把握できます。
その速さと情報量の多さが我々世代と若手との違いだと思います。

実感のこもった感想だと思います。
ついでに余分なことを言いますと、チェスでは、人間はもはやコンピュータに
勝てないだろうと思います。将棋は、取られた駒が相手に利用されるのでチェスより
難しいですが、人とコンピュータの公式対戦で2年連続で人が負けてしまいました。
囲碁は盤面が広いのでコンピュータも大変です。
19✕19の盤面どこに置いてもいいのですから、人間が想定外の場所に打ったら
機械は考えるのに相当の時間が必要でしょう。

NHK杯囲碁トーナメントは、1手30秒未満で打たなければならない
早碁(はやご)なので、秒に追われて、終盤に、つい「どうしてこんな手を
打ってしまったのか」という場面を何回か見たことがあります。
碁は半目の差の勝負ですから終盤の悪手はたちまち負けにつながってしまいます。
しかし、現在の若手棋士ならそんなことはほとんどないでしょう。
終盤の「手順」と、何目勝っているかの「読み」は
コンピュータなどの学習で間違いない確信があるだろうと思います。

以前は、国際的な囲碁戦をやったら日本の一人勝ちでした。
現在は、韓国と、特に最近は中国に勝たれることが多いです。
日本の大きな囲碁戦の持ち時間は一人8時間ほどで、序盤はじっくり作戦を練りながら、
終盤にも時間を残すことができますが、国際戦では持ち時間が3時間程度で、
終盤になると即断を求められます。ここでの対応が中韓の棋士との違いのようです。

現在の日本の若手棋士ならこういう情況に十分対応できるだろうと思います。
がんばれ、若手棋士! 未来の日本囲碁界は君たちが作る! 2015/03/26

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「こんないいオヤジ」 こと 今内祥雅(こんない よしまさ) と申します。 60歳。札幌市で妻と2人暮らし。 元公務員、現在は自営などその日暮らし。 「プロフィール」をご覧ください。
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