出光とシェルの合併 -「石油」のこれから

7月末、出光興産と昭和シェル石油が経営統合すると発表されました。
石油業界の再編成であり、企業の生き残り戦略と言われています。
今後日本の人口が減少し、石油の需要が減ると見込まれる中、
近年のエコカーの普及や電力の多様化もあって、石油の需要量は
じわじわ減少しているそうです。
エネルギーの主役「石油」の今後について考えてみたいと思います。

ガソリンなど燃料油の需要量は、この20年で2割減少し、
15年後にはさらに3割減ると予測されています。
政府は、製油所の数を減らしたり製油能力を減らして
供給過剰を制限しようとしています。

出光とシェルの合併はそれを見越したものです。
現在、日本の原油元売りの大手は5社。
ガソリンスタンドの系列でいうと、
エネオス、出光、コスモ、ゼネラル、昭和シェルです。
このまま需要が減少すれば、ガソリン価格の過当競争にもなりかねない、
今回の合併は、需要に応じた業界の再編成が必要ということのようです。
国内2位の出光と5位の昭和シェルが合併すれば、
ガソリン販売量では、1位のエネオスに迫る規模になります。

出光とシェルについての個人的な思い出を語ります。

「出光」といえば、私には一つのイメージがありました。
日本企業、日の丸企業、はっきり言えば右寄りというイメージです。
長らく株式上場せず、創業者一族経営でした。しかし、
「出勤簿なし、定年なし、労働組合なし」で知られていました。
その経営は、エネルギーの国策に乗じるというより
それを先導した印象もあります。
かつて、日曜の朝、「題名のない音楽会」という
黛 俊郎 司会、スポンサー出光の音楽番組がありました。
番組自体は聴くところが多かったのですが、どうも
私には日の丸のイメージが付きまといました。

「昭和シェル」は、昭和石油と英蘭資本のロイヤル・ダッチ・シェルの
合弁日本企業です。最近はソーラー発電などの事業を熱心にやっています。
私がシェルについて印象に残っているのは、
子どものころ、車のF1レースで死亡事故が起きた時、レーサーが
「Shell」の大きな看板が「hell」に見えたと言ったことです。
私はそのことで Shell を知りました。

出光とシェルが合併することで、エネオスに迫る規模になりますが、
両社が持つ計6か所の製油所は当面維持するそうです。
しかし、ガソリン販売店の統合などはまずあるでしょう。
今後さらに石油業界の再編が加速することが考えられます。

皆さん、石油の需要量が減っていることに実感がありますか?
確かに、街の角かどにガソリンスタンドがあって少し多すぎると思っていました。
最近、廃業したスタンドが結構あり、需要の減少と、競争に
勝てなかったのかなと思います。しかしそのわりにガソリン価格が高い。
しかも、どうしてこんなに毎日価格が変わるんだ?
原油価格が低下しているのにどうして高いんだ?と感じます。
ガソリン価格については税金の問題を含めてまた報告したいと思います。

日本の石油需要量は減少しているといいます。
それは人口減少などエネルギー需要全体の減少に伴うものですが、
(実際、すでにエネルギー需要量は年々減少しています)
エネルギーに占める石油の割合はまだそれほど変わっていません。
石油は重宝な資源で、燃やすだけでなく、ナフサなど化学製品の原材料に
なる多くの用途があります。

昔の生活を思い起こしてください。明治期までは薪と炭の暮らしでした。
それが、まず石炭に代わり、さらに石油やガスや電気に置き換わりました。
暖房は北国では今も灯油が中心ですが、利便性などから
これから電気等に変わっていくと思われます。

もう脱石油の時代に入っているのではないかと思います。
ソーラー発電やエコカーが普及し、電気中心の時代になっていくのでは
ないかと思います。電気は石油よりも融通が利きます。
その こころ は、電気は、光や電磁波や音や熱など何にでも
変換できるエネルギーということです。
流行のスマートフォンは石油がなくても稼働できますが、充電できなければ
ただの箱です。ただし、スマホを作るためには材料と工場の石油が必要です。

これから問題になるのは発電の材料・方法でしょう。
川内原発の再稼働のように原子力発電に頼ることが本当に必要なのか。
(この夏は原発なしで十分乗り切ることができました)
原発以外の方法がないか、根本的な議論が必要だと思います。
前に紹介した下川町のように森林資源を活用して発電する方法や、
都市部なら廃棄物のゴミ処理で出る熱を利用できないかということも
考えられると思います。
私は、川内原発再稼働の予定の期間中、評価委員会や国策ではなく、
原発についての国民的な論議と評価が必要ではないかと思いました。

もう一つ、指摘したいことに「シェールガス・オイル」があります。
原油と同等なシェールガス・オイルを回収する技術を開発したことで、
アメリカはエネルギー輸入国から「産油国」になりました。
安いシェールを発電に使うことで原子力発電所の廃止が進んでいるそうです。
「シェール革命」と言われ、2015年日本のエネルギー白書でも
大きく取り上げられています。
今後、100年間石油の枯渇の心配がなくなったとも言われます。

日本でもそれを開発しようとか、アメリカからシェールを
輸入しようという動きがあります。
これができたら、取りあえず「ホルムズ海峡封鎖」の議論は
なくなるのではないでしょうか。(自衛隊を派遣する論議する前に、
外交とか、エネルギーや食糧を自給することを議論するべきでは?)

余分なことを申しましたが、まだ当面石油の供給はあるようです。
このうちに、脱石油時代を想定したエネルギー供給や
自然エネルギーの開発・普及を考えるべきではないでしょうか。
2015/09/04

konnaii について

「こんないいオヤジ」 こと 今内祥雅(こんない よしまさ) と申します。 60歳。札幌市で妻と2人暮らし。 元公務員、現在は自営などその日暮らし。 「プロフィール」をご覧ください。
カテゴリー: エネルギー, 未分類 タグ: , , , , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。