ポスト京都議定書

「京都議定書」が発効してから今年2月16日で10年だそうです。
京都議定書は、1997年に京都で採択された国際条約で、地球温暖化対策のために
CO2などの温室効果ガスの排出量を減らそうというものです。
90年に比べて、08~12年に先進国全体で5%以上減らすことが義務づけられました。
発効10年に合わせて国連事務局から成果が発表されました。
削減量は全体で22.6%、日本も6%の削減目標をクリアして8.4%減ということです。
現在は13~20年の第2期に入っていますが、具体的な内容(ポスト京都議定書)は
今年末のパリ会議で協議される予定で、各国の削減目標など難しい問題があります。

京都議定書自体にもいくつか問題がありました。
最大のCO2排出国であるアメリカは、条約に署名はしましたが、自国産業に悪影響が
あるという理由で批准しませんでした。さらに、中国など途上国・新興国には
努力義務だけで削減目標が課されませんでした。

途上国・新興国は、議定書の時点では温室効果ガスの排出量が世界の27%(外務省)
だったといいますが、11年には57%(IEA)まで上昇しているといいます。
中国や、インド、ロシアなどは、経済発展のために、排出量削減に必ずしも
積極的でありません。「温暖化の責任はまず先進国にある。先に経済発展を享受し、
それに伴うガス排出をしておきながら、途上国にこれから同じ規制を課すのか」
というわけです。気持ちがわからないではありません。

しかし、もはや地球温暖化は一国の問題ではありません。
地球の大気の情況が変わり、世界中のあちこちで「異常気象」が頻発し、
人や自然の存続に関わるほどの問題になっています。

もう一つ問題なのは日本の立場です。
京都議定書の議長国である日本は、平均の目標を上回る6%という削減目標を
受け入れました。しかし、日本はそれまでに省エネと温室効果ガスの排出削減に
努力しており、90年を基準にすれば他国に比べて目標の達成は辛いものでした。
さらに、アメリカ、中国いう2大経済大国が削減目標を課されないのに、なぜ
日本が削減目標を課されなければならないのか。
第2期に至ってとうとう日本は条約を離脱しました。

外務省の解説によると、このような立場は、
「日本のみの狭い利益やビジネス上の利害でとっているのではない。
京都議定書の削減義務を続けることは,カバー率の低い国際枠組みを
固定化することになり,カバーされていない地域での排出拡大を助長する
メカニズムになりかねない」ということです。

ポスト京都議定書のパリ会議に向けて、各国でいろいろな動きがあるようです。
中国などが相変わらず「先進国がより多く義務を負うべき」と主張する一方、
ブラジルは「先進国並みの義務を中心に、その他の国も能力に応じて
近づいていくべき」と主張し、メキシコなどは温暖化対策のため「緑の基金」に
資金を拠出する用意があると表明しているそうです。

将来の地球のために、各国がどのように努力できるか、どのようにパリ会議を
まとめることができるか、人類の知恵の出しどころかもしれません。 2015/03/04

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konnaii について

「こんないいオヤジ」 こと 今内祥雅(こんない よしまさ) と申します。 60歳。札幌市で妻と2人暮らし。 元公務員、現在は自営などその日暮らし。 「プロフィール」をご覧ください。
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