ガソリン価格について考える

最近、ガソリンの価格が安くなっています。
今、札幌では1リットル当たり106円くらいですが、
つい最近まで 99円という安さでした。
少し前の値段を見てみますと、去年9月は130円、3月は142円、
一昨年の8月には165円でした(ハイオクの価格か?)。
値段が大きく変動し、しかも、毎日ころころ変わります。
なぜでしょう? ガソリン価格について考えてみます。

ガソリンの価格はなぜ大きく変動するのでしょう。
一つには、原油価格という元値があります。

最近のように原油価格が安くなれば、ガソリン価格も当然安くなります。
はるばる中東から運ばれてくる原油ですから、輸送コストや、産油国の
政情不安など、それなりに値段が高くなるだろうと思います。
しかし、中東の砂漠地域では、真水の方が石油より値段が高いという
話を聞いたことがあります。
(ちなみに、日本では「湯水のように使う」とは、惜しげもなくふんだんに
使う意味ですが、水が貴重な地域では、とても大切に使う意味だそうです)

原油価格の仕組みについては解らないことが多いです。
その筆頭が「先物価格」です。

「先物価格」というのは、今ある現物の価格ではなく、
未来の売買についての保証価格をいいます。
たとえば、大豆やトウモロコシなどは、まだ収穫されていない時でも
先物市場で値段がついて取り引きされます。
これと同様に、原油は先物価格が先導する代表的な商品です。
先物取引で原油価格がどうやって決まるのか全くわかりません。

ところで、産油国といえば、中東(特にサウジアラビア)、米国、
ロシアです。この3か国で世界の原油生産の4割を占めるといいます。
一方、石油の消費が多い国は、米国、ヨーロッパ、日本です。
これらの国・地域の石油供給と需要の変動が、原油価格と世界経済に
大きく影響しています。

かつては、OPEC(石油輸出国機構)が原油価格の決定権を握り、
結果として2度のオイルショックを引き起こしました。
現在の原油価格は市場に委ねられていますが、国際情勢に影響される
ところが大きく、産油国の政情や、米国のシェールの開発、
輸入国のエネルギー多様化などが原油価格に影響しているといわれます。
ごく最近では、イランが、経済制裁を解除されて原油増産と輸出に
力を入れだしたことが原油価格の下落に影響したと言われます。

原油価格は、1バレル30ドルなどと、今でもアメリカの1樽
(1バレル=約159リットル)当たりのドル価格で表記されます。
ドルで取り引きされるため、日本の石油価格は為替相場に影響されます。
ドルに対して円高であれば原油価格は安く、円安であれば高くなります。
これが、ガソリンや重油や灯油価格に直接反映されます。
さらに、航空機のサーチャージ料金、トラックやタクシーの料金、
電気料金、農業用ハウスの燃料代や漁船の燃料費に影響します。
さらに、プラスチックなどの価格に影響して物価を変動させます。
その経済的効果は絶大で、石油やガソリンの消費量が多い米国では、
原油価格が1ドル下がると個人消費が1%増加するといわれています。

ガソリンスタンドの価格は、上がる時はすぐに上がりますが、
原油価格が安くなってもすぐに下がるわけではありません。
原油価格が末端まで行き渡るまでに流通など時間がかかるようです。
これがガソリン価格がころころ変わる理由の一つなのでしょう。
しかし、上がるときはすぐ上がって下がるのは遅いのは何でだ?

ところが、原油価格だけでガソリン価格が決まるわけではありません。
原油価格はガソリン価格の半分程度を占めるに過ぎません。
残りが何かというと税金です。
今の日本では、ガソリン価格の半分以上を税金が占めています。

ガソリン税という税金が課されます(正確には「揮発油税及び地方揮発油税」)。
これは1リットル当たりの固定税額で、53.8円となっています。
どうです? 1リットル99円のガソリンでも53.8円の税金が
取られているんですよ! 本来なら、原油価格が下落している
現状ではもっと安く買えていいはずです。

この税金にはいろいろ いわく があります。
そもそもは、道路整備が必要という理由で、目的税として
1974年度から暫定措置で税額が2倍にされました。
(税額 53.8円のうち、25.1円が暫定分)。
その「暫定」が、曲折の上、現在も続いています。
いつになったら「暫定」が解除されるのでしょうか。
与党野党とも、道路整備財源のためこれを見直す空気はありません。
その後、地球温暖化対策のための税金が加算されました。

しかも、問題なことに、この税金に消費税8%が加えられているのです!
払う税金に、さらに税金が課されている!
これは二重課税、おかしいのではないでしょうか。
ガソリンの領収書を見てみてください。その抗議が記されています。

ちょっと整理してみます。
ガソリンを1リットル100円で給油したとします。
するとその内訳は(私算)、
原油価格  25円
企業コスト(原油元売り、スタンドなどの経費と利益)10円
ガソリン税 53.8円
石油石炭税(温暖化対策) 2.54円
消費税   7.9円
となります。どうです? この税金の多さは?
私たちは税金を払うためにガソリンを買っているようなものです。

ところで日本国内でも地域によってガソリン価格が違います。
首都圏は比較的安いようですが、四国などでは
それより1リットル20円近く高いところもあるようです。
私の家内は、TVでマラソンや駅伝を見るたびに
「あ、ここのガソリンは安い」などと言います。
地域によって、なぜガソリン価格が違うのでしょうか。

一つに、石油製油所との距離があるようです。
日本全国に23か所の製油所しかありません。
(その能力が過剰として、政府は数を減らそうとしています)
原油を輸入する都合上、製油所は海岸近くにあることが多く、
そこから製品を輸送するにはコストがかかります。
製油所から遠い地域ではガソリン価格が高くなるということです。

もう一つはガソリンスタンドの数、価格競争があるでしょう。
村に一つしかスタンドがなくて、「これから先は峠越え、
50キロ向こうにしかスタンドはありません」と表示されれば
不安になって少々価格が高くてもガソリンを入れてしまいます。
スタンドがたくさんあるなら、1円を競って安さ合戦をしています。
(隣に1リットル当たり2円安い店があるのに、なぜ、
このスダンドを利用するのか不思議に思うことがあります)。

ガソリン価格はたかが1円の差でも気になります。
私は、自家用車で遠出することが多いので、ガソリン価格は
いつも気になります。税金の多さに憤慨している一人です。
2016/03/13

コメント・お問合せをお寄せください

お名前 (ペンネーム可)

メールアドレス (任意、なくてもOK)

題名 (なくてもOK)

メッセージ本文

konnaii について

「こんないいオヤジ」 こと 今内祥雅(こんない よしまさ) と申します。 60歳。札幌市で妻と2人暮らし。 元公務員、現在は自営などその日暮らし。 「プロフィール」をご覧ください。
カテゴリー: エネルギー, 未分類 タグ: , , , , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。